2021年度一般公開シンポジウム

野生動物の健康

講演要旨、Q&A公開しています。(講演アーカイブの公開は終了しました

開催日時:2022年3月21日(月祝) 10:00~17:00

参加費:無料

定員:オンライン500名 ※完全オンラインに決定しました(2022/2/18)

参加方法:どなたでも参加できる一般向けの報告会です。新型コロナウイルスの感染拡大により、完  

   全オンライン開催になりました。シンポジウム終了後、発表動画は期間限定で公開予定です。

使用言語:日本語(海外講演者は、日本語訳付きのスライドでご講演いただいた録画映像に、日本語 

   字幕を付けて放映します。総合討論は同時通訳があります。)

申込方法:事前申込サイトよりお申込みください。※終了しました。

主催:(独)環境保全再生機構 環境研究総合推進費 戦略研究SⅡ-1プロジェクト

後援:日本鳥学会、日本野生動物医学会、日本獣医学会野生動物分科会

 

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参加者の方々よりいただいた質問に、講演者が回答します!
一般公開シンポジウム「野生動物の健康」Q&A.pdf
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 近年、感染症等による野鳥の大量死が世界各地で発生し、新たな絶滅リスクとして、希少鳥類への影響が懸念されています。特に、高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)ウイルスにより、世界各地でガン類、ツル類、猛禽類などの希少鳥類が死亡しているため、新たな脅威となる感染症などへの対応が必要とされています。一方で、わが国では家禽や人への感染を予防する目的で、野鳥を対象としたHPAIサーベイランスが実施されてきましたが、希少鳥類を保全するという視点が欠けていたことは否めません。さらに、近年のシカ、イノシシの被害を背景に捕獲数も急増し、大量の鉛弾が使用され、猛禽類等の鉛による低濃度曝露が明らかにされつつあります。鉛は免疫抑制を引き起こすことが知られており、このような状況における感染症の流行は、野生下さらには飼育下の希少鳥類に大きな影響を与えかねません。そこで、これらの課題に対応し、わが国における新たな野生動物疾病サーベイランスシステムを構築するとともに、希少鳥類保全に向けた研究プロジェクトを実施してきました。本研究プロジェクトの成果発表に加え、国内外の動物園におけるHPAI対策や野生動物サーベイランスに取り組んでおられる当事者や研究者に話題提供いただき、今後の動物園動物および野生動物の健康を守るためのHPAI対策と野生動物疾病サーベイランスの在り方について考えます。


開催プログラム

10:00 - 10:10

 

開会あいさつ、全体説明

 

 

羽山 伸一

(日本獣医生命科学大学 教授)

 


第1部 動物園動物 ―高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)対策を例に―

10:10 - 10:45

1.基調講演

「米国の動物園におけるHPAI講習会と発揮されたその効果」

Report on a pilot surveillance program for Highly Pathogenic Avian Influenza in US zoological Institutions

 

イボンヌ・ナドラー

(アメリカ動物園水族館協会 上級研究員)

Yvonne Nadler (Association of Zoos and Aquariums, USA)


10:45 - 11:20

2.基調講演

「動物園のHPAI対策:希少な飼育個体を守った実例」

HPAI control measures in zoos: Examples of effective disease control with minimal culling

 

アンニャ・グロビグ

(フリードリヒ・レフラー研究所(ドイツ連邦動物衛生研究所) 主任研究官)

Anja Globig

(Friedrich-Loeffler-Institut, Germany)


11:20 - 11:45

3.招待講演

「東山動植物園における高病原性鳥インフルエンザ発生と防疫措置」

 

茶谷 公一

(名古屋市東山動物園 副園長)


11:45 - 12:10

4.「抗インフルエンザ薬による希少鳥の鳥インフルエンザ感染の予防と治療の試み」

 

 迫田 義博

(北海道大学 教授)

 


12:10 - 13:00

休憩


第2部 野生動物 ―ワンヘルスアプローチによる疾病対策を目指して―

13:00 - 13:20

1.「鳥インフルエンザウイルスの効率的サーベイランスシステムの開発と希少鳥類への感染源となる水鳥の感受性評価」

山口 剛士

(鳥取大学 教授)


13:20 - 13:40

2.「鳥インフルエンザウイルス感染による希少鳥類の減少リスク評価と生息環境正常化技術の確立」

小澤 真

(鹿児島大学 准教授)


13:40 - 14:00

3.「本州以南における猛禽類の鉛中毒実態に迫る」

齊藤 慶輔

(猛禽類医学研究所 代表)


14:00 - 14:20

4.「鳥類に蓄積する鉛の検出と毒性学的解析」

石塚 真由美

(北海道大学 教授)


14:20 - 14:30

休憩


14:30 - 14:50

5.「国内に分布する猛禽類の鉛曝露リスク評価」

大沼 学

(国立環境研究所 主幹研究員)


14:50 - 15:10

6.「野鳥の健康診断をやってみた―HPAIおよび鉛汚染サーベイランスによる総合的リスク評価―」

森口 紗千子

(日本獣医生命科学大学 ポストドクター)


15:10 - 15:45

7.基調講演

「今必要な野生動物疾病サーベイランスと未来への指針」

Wildlife health surveillance: Current needs and future directions

 

ジョナサン・スリーマン

(アメリカ地質調査所 野生動物衛生研究所 所長)

Jonathan Sleeman

(USGS National Wildlife Health Center, USA)


15:45 - 16:05

16:05 - 17:00

休憩

 

総合討論